先住民族の望ましい呼称について
ご質問ありがとうございます。民族や人種を尊重する姿勢は非常に大切ですね。それぞれの集団が望む呼称について説明します:
アメリカインディアンについて
- 多くの方々は「ネイティブアメリカン」や「先住民族」(Indigenous Peoples)と呼ばれることを好みます
- ただし、最も尊重される呼び方は各部族の固有名称です(例:ナバホ族、チェロキー族、ラコタ族など)
- 「アメリカインディアン」(American Indian)という言葉も、特に公式文書などではまだ使用されています
エスキモーについて
- 「エスキモー」という言葉は現在では一般的に不適切とされています
- この言葉は外部の人々によって付けられた名称であり、侮蔑的な意味合いを持つと解釈されることがあります
イヌイットについて
- カナダ北部やグリーンランドの人々は「イヌイット」(Inuit)と呼ばれることを好みます(「人々」の意味)
- アラスカでは地域によって「イヌピアット」(Inupiat)や「ユピック」(Yupik)など、より具体的な集団名を使用することが適切です
重要なのは、可能な限り各集団が自ら選んだ名称を使用することです。また、これらの呼称も時代や地域によって変化する可能性があることをご理解ください。
アメリカインディアン
- **「アメリカインディアン(American Indian)」**という呼称は歴史的に広く使われてきましたが、コロンブスによる誤認にもとづく名称であること、またやや時代遅れ、あるいは不適切と感じる人も多くいます。
- 彼ら自身が多く使う自称は**「ネイティブ・アメリカン(Native American)」や「アメリカ先住民(Indigenous American)」**です。「インディジナス・ピープル(Indigenous Peoples)」なども使われます。
- しかし、最も好まれるのは自分の部族名で呼ばれることです(例:ナバホ族、チェロキー族、ラコタ族など)。
- 一言でまとめるなら、「具体的な部族名を尊重し、それが難しい時は‘Native American’または‘Indigenous Peoples’を使う」のが現代のエチケットです。
エスキモー/イヌイット
- **「エスキモー(Eskimo)」**という言葉は、かつてアラスカやグリーンランド、カナダの先住民族を指して使われていました。
- ですが、「エスキモー」は多くの場合差別的、あるいは外部からの呼称と受け止められています。カナダやグリーンランドではほとんど使われていません(アラスカでは一部使う人もいますが、推奨されません)。
- **本人たちが望む呼び名は、一般に「イヌイット(Inuit)」**です。イヌイットはカナダ、グリーンランドの大多数の先住民自身の呼称です。
- ただし、アラスカには**「ユピック(Yupik)」や「イヌピアット(Inupiat)」**など、実際には「イヌイット」とは異なるグループも含まれます。それぞれ、自分たちの固有名で呼ばれることを望んでいます。
まとめ
- アメリカインディアン→「Native American」または部族名
- エスキモー→「イヌイット」、あるいは「ユピック」「イヌピアット」など具体的な民族名
相手がどう自称するかをリサーチし、その名称を使うことが最も尊重につながります。
1. アメリカ先住民(ネイティブ・アメリカン)
- 一般的な呼称:
- 「先住民」(Indigenous peoples)や 「ネイティブ・アメリカン」(Native American)が広く使われますが、「アメリカン・インディアン」(American Indian)も一部のグループ(特に米国政府の文脈)で用いられます。
- 注意点: 「インディアン」という呼称はコロンブスの誤解に由来するため、近年は避けられる傾向にあります。
- 具体的な民族名:
多くの部族は自分たちの言語での名称を重視します。例えば:- ラコタ族(Lakota)やナバホ族(Navajo/Diné)、チェロキー族(Cherokee)など。
- **「自分たちの部族名で呼んでほしい」**と考える人々が多いです。
2. カナダ・アラスカの「エスキモー」と呼ばれる人々
- 「イヌイット」(Inuit):
- カナダ北部やグリーンランドの先住民は**「エスキモー」ではなく「イヌイット」**(「人々」を意味する自称)と呼ぶよう求めています。
- 「エスキモー」(Eskimo)はアルゴンキン語由来の他称で、「生肉を食べる人」という差別的なニュアンスを持つため、現在は非推奨です。
- 「ユピック」(Yupik):
- アラスカ西部やシベリアの一部のグループは**「ユピアット」や「ユピック」**(Yupik)と自称します。イヌイットとは言語・文化が異なります。
3. その他の地域の先住民
- ハワイ先住民: 「カナカ・マオリ」(Kanaka Maoli)または 「ネイティブ・ハワイアン」(Native Hawaiian)。
- メキシコ・中南米: 「先住民」(Indígenas)や特定の民族名(例: マヤ、ケチュア)が使われます。
重要なポイント
- 「自称(自己定義)を尊重する」:
多くの先住民は「部族名」や「民族名」で呼ばれることを望みます。- 例: 「イヌイット」はOKだが「エスキモー」はNG。
- 地域による違い:
- カナダでは「イヌイット」が公式用語ですが、アラスカでは「ユピック」や「アラスカ先住民」(Alaska Natives)が使われます。
- 常に最新の情報を確認:
言語や文化は変化するため、現地のガイドラインやコミュニティの要請に従いましょう。